発電所で発電される電気は通常50万ボルトに近い高圧で、さまざまな規模の変電所を通って電圧を下げながら需要家や消費者に届く。
高圧で送電されるのは送電ロスを回避するためだが、実際に電気を使う機器類は通常200Vや100Vであるため、需要家や消費者に届く前にこの電圧に変圧する必要がある。
一般家庭向けには電柱の変圧器で200Vや100Vに電圧を落として各家庭に送電されるが、工場やビルなどの大口需要家の場合は、いったん施設内で6600Vの高圧で受電し、施設内で低圧に変圧して負荷となる機器類に送る。この設備が、受変電設備です。
受変電設備には、単に電圧を下げるだけではなく、落雷や漏水など配電時の事故の際に、接続された負荷設備を保護して波及事故を防止する役割もある。
高圧のまま事業所に引き込むことで電気代の単価は安くなるが、受変電設備を所有する事業所は、その保安点検が電気事業法で規定されています。
(1)受電方法
ポンプの受変電設備には、高圧受電と低圧受電があるが、ポンプ場の設備の規模に応じて電力会社との協議により決定する。
通常は負荷設備の使用電圧に合わせて変圧器で降圧した後、電力を供給する。
低圧受電の場合は、動力設備は400Vや200V、照明設備は100Vで供給するのが一般的である。
(2)受電設備
高圧受電で使用されている機器類は、断路器(DS)、真空遮断器(VCB)、避雷器(LA)などで構成され、高圧配線盤内に配置されている。低圧受電設備は、高圧受電設備に使用されるほどの機器は必要ないため、低圧配電盤に主幹用の配線用遮断器を通して、負荷設備用の配線用遮断器又は漏電遮断器を配置して電力を供給する。
また低圧配線盤に負荷設備をまとめたものがある。低圧配電盤は200Vと100Vが混在していることがあるので安全のため、区別ができるようにしておくことが必要である。
(3)変電設備
負荷設備の使用電圧に合わせて電圧を降圧する機器を変圧器といい、トランスともいう。
降圧する方法はいくつかあるが、変圧器を配置することで、進相コンデンサの容量を小さくすることができるとされている。
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