今日では集合住宅の購入時の人気度ではディスポーザ設置が上位に位置しているように市民に受け入れられているようだ。
ディスポーザとはシンク下に設置可能な生ゴミ粉砕機で、生ゴミがシンクに溜まってしまうことがなくなるため、衛生面を高めるアイテムである。
広く普及しているとは言えないが、最近注目度が増している電化製品である。
ディスポーザーの誕生は1927年までさかのぼり、当時アメリカの建築家のジョンハムス氏が生ゴミ処理機を初めて作ったとのこと。ハムス氏の活躍は発明に留まらず、10年後の1938年にInSinkEratorを創業し、世の中にディスポーザーを広めた。
日本でディスポーザーが普及され始めたのは、それから約30年後の1970年代だと言われており、松下電器、シャープ、日立などのメーカーがこの頃製造を始めました。しかし当時の下水道処理施設は都市部の一部にしか普及しておらず、ディスポーザーの設置は自粛されていった。
その後1999年より農水省が行った社会実験で安全性と利便性が確認され、現在ではキッチンの人気アイテムの一つになっている。
ディスポーザの設置台数は圧倒的に都市圏が多いようだ。
ディスポーザーはのメリットは以下のような点がある。
- 料理後にすぐ生ゴミを処理でき、悪臭の原因を防ぐことができる。
- 生ゴミを溜めることがないので、虫が発生する可能性も少なくなる。
- 水分が多い生ゴミは焼却処分に比べると、環境への負荷が少ない。
- 掃除の手間が軽減。
- ゴミを出す量が削減される。
ゴミを住戸内で処理することができるため、悪臭を抑えることができることができる点は大きなメリットである。特に夏場は、住戸内に生ゴミの不快な臭いが広がってしまうことを防ぐことができる。
また、虫は臭いに敏感です。生ゴミがあれば、どこからともなく集まってきます。そういったリスクを回避できることはディスポーザーの大きなメリットだ。
一方で、ディスポーザーのデメリットもある。
- 特別な浄化槽を必要とするため維持管理費がかかる
- 排水溝に生ゴミが付着しないようにするため、高圧洗浄などのメンテナンスが必要
- 水道、電気代が若干余計にかかる
- 環境汚染に繋がる場合がある
購入した物件にディスポーザーがついている場合、各住戸の維持費用は、管理費に含まれる。定期的に排水溝の高圧洗浄を行い悪臭の防止、詰まりなどを防ぐ。この掃除のために管理費が多少上がる。便利な設備を導入すれば、導入費用だけでなくメンテナンスコストもかかる。金額としては1ヶ月で100円〜200円程度。
また、環境汚染に繋がる恐れのあるディスポーザーもある。排水処理システムがディスポーザー、またはマンションについているものは、ゴミを処理して、水のみを下水に流す。
しかし、「直接投入型ディスポーザー」(単体ディスポーザー)は、ゴミを砕いたまま下水に流してしまう。環境汚染につながるだけではなく、直接投入型ディスポーザーを禁止する条例がある場所もありますので要注意である。
ディスポーザーを使うと、水道代が高くなるが、シャワーに工夫を加えることで過程全体としては節水ができるようになる。
ディスポーザは、単体での設置はできない。
単体ディスポーザには、次のような問題がある。
- 下水管内に破砕物がたまり易く、掃除等の維持管理に支障をきたす恐れがある。
- 汚水と雨水を一緒に流すタイプの下水管(合流管)では、雨が多く降った時は、破砕した生ごみが川や海に流れ出てしまうことがある。
- 通常の汚水だけでなく、破砕した生ごみが流入するため、下水の処理を行う水再生センターに負担がかかり、水質の確保や汚泥の処理などが難しくなる恐れがある。
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