IoT(Internet of Things:モノのインターネット)技術の進展により様々な機器がインターネットでつながると予測されているなか、第4次産業革命とも言われるこれらの技術は世界の経済モデルを変えるといわれている。
このIoT技術がサーキュラー・エコノミー(循環型経済)への移行を促進する可能性ついても議論されており、あらゆる機器がインターネットに接続されることで蓄積されるデータと循環型経済の原則が合わさることで多くのイノベーションの土壌を生まれ、広範な社会的恩恵を生み出すことが可能だとされる。
バリューチェーンの全てのフェーズにおいて製品や素材の価値を最大限に維持することを目指すサーキュラー・エコノミーの価値ドライバーと、IoTのような情報資産ネットワークによって生み出された価値ドライバーとの相互作用は、社会のあらゆる場所にとって大きな機会をもたらすとしている。
具体的には、IoT技術によって接続されたデバイスが資産の場所や状況、入手可能性に関する豊富な情報を提供することで、循環型経済の根幹となる、資源の利用効率や再利用率を最大限に高めることが可能になるとのことだ。
電力系統に頼らない分散型の電力インフラへのアクセス向上やモビリティ・ソリューション・シェアリングの増加など、さらに新興国はIoTとサーキュラー・エコノミーの原則を活用することで、膨大な初期投資と資源集約的なプロセスを回避することができるとされている。
IoTの進展は我々の生活をますます便利にしてくれるだけではなく、環境やサステナビリティの観点からも多大なる可能性を秘めている。エネルギーや水など資源の効率的な利用や循環型経済の推進においてテクノロジーが果たしうる役割は非常に大きい。業界や規模を問わず、全て企業がこの根本的な変化をどのように自社の事業機会に取り込んでいけるかが問われている。
今後、企業だけでなく個人もサーキュラーエコノミーの観点で頭を切り替えていく必要がありそうだ。
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