宮本武蔵の言葉である。宮本武蔵の名声は剣だけのものではなく、書画にも通じ、また文才にも秀でた人物だった。
この言葉の意味は
「一つの道を極めていけば、他の道も理解する力がついてくるものだ」
ということだ。
確かにある道を極めた人は、多芸の人が多くいる。一方で専門バカ、という表現がある。
一芸に通じながら、万芸に通じる人物に成長する人と専門バカになってしまう人とでは、何が違うのだろうか。
それは「メタ化できるかどうか」の違い。
例えば料理人の世界であれば、段取りの仕方、仕込みの仕方、料理を出す間などがそれにあたる。
料理は前の料理を食べ終わるか終わらないかぐらいのタイミングで出す。
「そのタイミングでちょうど良い温度になるように段取りを組む」
こうした具体的な学びが
「顧客がもっとも心地よいと感じるタイミングでサービスする」
「そのサービスが成立するように段取りを組む」
というメタ知識に変換されていく。
さらにメタ化すれば
「同じ労力でもタイミングで効果は倍にもなれば、ゼロにもなる。」
「意思は段取りがなければ実現しない」
という学びにもなる。
普段の仕事で目の当たりにするのは具体的な事象でしかない。
具体的な事象を蓄積しても、同じシチュエーションが起こらなければ適用することはできない。
具体的な事象をメタ化することによって、あらゆる場面で使える知識となるのだ。
メタ化のコツはリアルタイム性。目の前で起こっていることを、常に「これはどういう学びになるか」とリアルタイムに考えてみる必要がある。
普段の習慣づけが大切だと感じる。
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