リニアエコノミーとは「take(原材料の採掘)」「make(製品の製造)」「waste(消費、廃棄)」の直線型の経済システムである。いわば「使い捨て」型の消費モデルである。
WWFの試算によれば、現在の人類に消費の大きさは地球の生産量に対して1.7倍に値する。オーバーしている消費分は森や海などでの乱獲や、大量の二酸化炭素を排出することで、未来から先借りしていると言える。この状態が続けば、2030年に地球2つ分の資源が必要になると言われている。
その反省を踏まえて、廃棄を少しでも減らそうという考えのもとに生まれたのが「リサイクリングエコノミー」である。
日本でも2000年頃ころから「循環型社会形成推進基本法」に基づく「3R(リデュース、リユース、リサイクル)」活動が広く認知されるようになった。しかし、リサイクリングエコノミーは「廃棄物の有効活用」を目的にしていることから、廃棄物の発生を前提としている。
そのためリニアエコノミーよりは環境に優しいとはいえ、リニアエコノミーの延長といえる。地球が抱える課題を根本的に解決するには至らない。
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