断面の曲げ応力は直線的に増加する

(1)純曲げ状態
「曲げモーメント一定、かつせん断力ゼロ」の状態を純粋曲げと呼び、これには支持点2点に対して、梁中央から左右に等間隔離れた点にそれぞれ集中荷重(荷重の作用点が2点)が作用する曲げ「四点曲げ」が該当する。なお、梁中央に集中荷重(荷重の作用点が1点)が作用する曲げ「三点曲げ」は純粋曲げに当たらない。

(2)中立面と中立軸
曲げモーメントが生じる梁の断面の応力状態を考えたい場合、純曲げ状態にある梁を例にとるとわかりやすい。具体的には、曲げモーメントMを受けて変形している梁DE。図のように下に凸に変形するように梁を曲げると、梁上部では縮み、梁下部では伸びることが容易に想像される。

ということは伸びている部分と縮んでいる部分の間には当然、伸びも縮みもしない層が存在するはずだ。この層を「中立面」と呼び、一点鎖線で表している。

次に座標を取る。x軸は梁の軸方向右向きを正、y軸は梁の軸直角方向下向きを正とする。梁の断面はy軸に対して対称とし、梁の断面と中立面の交わり(中立面と軸を含む面)を「中立軸(z)」と呼ぶ。また、梁の断面はy軸に対して対称としたから、図のように点0を取れば中立面までの距離は一定。それを曲率半径ρとおく。

さて

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