閉鎖性水域

湖沼・内湾・内海など水の出入りが少ない水域のこと。一般に水質汚濁が進行しやすい。

高度経済成長期以来、都市化による人口集中や河川・港湾の近代化整備に伴って、水域の閉鎖度は加速的に高まり、また内湾(ないわん)を中心とした海面給餌(きゅうじ)養殖産業の拡大進展と相まって、外部との水の交換が少ない湖沼、内湾、内海などの閉鎖性水域への汚濁負荷の流入・堆積が一段と進展し、いわゆる人為的な富栄養化が進んだ。

水域がもつ本来の自浄能力は、河床・海浜・港湾の改修近代化に伴って相対的に低下し、水質や底質の汚濁を招く水域が多発している。

閉鎖性海域の富栄養化に基づく汚濁の典型的な形態は、高水温期に海水が成層して底層が停滞し、堆積した有機物の分解に大量の酸素が消費される結果、低層水が貧酸素あるいは無酸素状態となって停滞性の貧酸素水塊を形成するというパターンである。これが長期化すると海底は嫌気性(酸素のない)環境となって底泥が還元性分解を伴うようになり、硫化物を生じて黒色化し、硫化水素の悪臭を放ったりするようになる。

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