排水機場

日本には多くの川があり、古代より自然や歴史、文化、産業など様々な分野と関わりながら人間生活に大きな影響を与えてきた。

しかし近年では、急速な都市化の進展に伴う保水機能の低下遊水区域の減少などにより浸水被害が多発したり、都市化による水利用の変化が進んでいる。

これらの対策のひとつとして、排水機場の役割が重要となってきている。

排水機場は、低い水位の水を高い水位のところへ強制的に排水するための施設である。

地盤に高低差のある河川の合流点に、逆流防止の水門と排水機場を設置し、支川の水を排水機場のポンプで大河川に強制排水するのである。

排水機場は主に次のふたつの目的で利用されている。

1.流域からの排水

放流先の河川の水位が高くなって雨水を自然に排水できない場合、流域から水を排出する。

2.調節池からの排水

調節池に溜まった水を、洪水が去った後に排出する。

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なぜ排水機場が必要なのか?

かつて、河川の流域の多くが農地として利用されていたころは、雨水は流域内に溜まりながら、長い時間をかけて排出されていた。

近年は、都市部の河川の流域は急激に開発が進み、流域内の大部分を市街地が占めるようになった地域も少なくない。

このため、ひとたび大雨が降ると、雨水が地中へ浸透する量が少ないことから、降った雨のほとんどが短時間のうちに河川へ流れ込み、流域内に浸水被害を引き起こしやすくなってしまった。

その結果、河川に流れ込んだ雨水などを安全に処理する必要が出てきたのだ。

そこで、河道の改修に加えて、流域に溜まっていた雨水を一時的に安全なカタチで蓄える調節池と、自然に排出することが困難な地域の水を強制的に排出するための排水機場が必要となってきた。

排水機場

地盤に高低差のある河川の合流点に逆流防止の水門と排水機場を設置し、支川の水を排水機場のポンプで大河川に強制排水する。

調節池

下流部が人口密集地となっていて川幅を拡げることができないとき、河川の水が一挙に下流に流れ込まないように、上流から流れ込んできた水を一時的に貯留して、下流のピーク流量を低減するための施設である。

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