1.強度設計学の前に
(1)破損事故への対処法
・特異事象で、一過性のものと期待すると、再発する可能性が高い。
・どうしたら壊せるのか考え、対策を考える。そのことが顧客の信頼回復、技術向上につながる。
上記は私がこれまで痛い思い出を残してきたクレームを発生させた設計への反省でもある。心構えがそもそも間違っていた、ということだ。
クレームは製品開発段階でのトラブルが半分。社会インフラ関係の製品などは再発するとイエローカード2枚くらいのインパクトがある。
担当者はクレームが発生しても壊れるはずがない、と言うが、幹部は心底はトラブルが波及しないでほしい。と感じている。そこでクレーム会議を行うと、原因である可能性を20個くらい挙げると、やっぱり壊れて当然だった、という話になる。
一過性の対策をとると、挙げた20個の原因に起因する似たような事故が再発する。
クレーム対策を行う過程で信頼を増す、技術力が向上する。これらの内容については企業秘密にしておくことが重要。
(2)破損事故対策について
①技術力向上の好機
→ 想定外の事象⇒新発見につながる。
②原因究明
→ 現物の調査を徹底すること。
これが一番難しい。客先はすぐに復旧したいと言われる。これをできる限り定量的にやることが大事。
③破損の再現
→ 適正裕度の対策品を考える。
(3)製品開発の心得
①「技術の引き出し」の作成と整備
→ サーバに知っている人がデータに入れていく。
②脱・「分業化」、「マニュアル化」
→ 仕事を分業化すると、隣の人と隙間ができる。キーとなる技術があり、こういう事象がある時はこういう式を使う。挙句の果て、はエクセルシートになっていて、それができたものがあると効率が良い。イレギュラーなことが起きるまではマニュアル化をもとに設計し、これを改定する。
③相対評価よりも絶対評価
④
()
・機械構造物の強度設計における安全係数(又は安全率)について、使用する理由
2.強度のバラツキについて
①ワイブル分布