<概要>
ロバストデザインとは、製造ばらつきや使用環境による影響に対して影響を受けにくい頑健な設計を行うことである。
ロバストデザインは、自分で制御できる因子と制御できない、または制御しない方がよい因子に分類して制御因子の条件を求める。
また設計の流れの中で製品のばらつきによる影響を検討するので設計変更の可能性を拡大できることに特徴がある。
誤差を制御したり補正したりするのは、製造に入ったあとの対応であるのに対し、ロバスト設計は製造前である設計段階でしかるべき手を打つということが原則である。
製造以降の対策コストや不良品排除のコストに比べれば桁違いに少なく、不要にしてしまおうというこのなので、二重の意味でコスト削減と期間短縮に寄与できる。
<詳細>
ロバストデザインとは、場の変化による製品の様々な変動に 対して機能の安定性(頑強性)が確保された製品を作ることを目的としたデザインである。
ロバストデザインに近い概念と しては、ユニバーサルデザインとサステナブルデザインが挙げ られる。
ユニバーサルデザインはロバストデザインと同様、 使用環境や使用者の体格といった場の変動に対して機能の安定性が確保された製品を作ることを目的としている。
しかし ユニバーサルデザインは、具体的な方策として確立されてはおらず、ユニバーサルデザインを具現化する方策としてロバストデザインが注目されている。
一方、サステナブルデザインは、使用者の年齢や製品の耐久性といった時間軸の変動に対して 機能の安定性が確保された製品を作ることを目的としている。 しかし、サステナブルデザインもユニバーサルデザインと同様 に具体的な方策は確立しておらず、今後の研究として,ロバストデザインに時間軸の概念を加えることを検討する必要がある。