賤民(せんみん)

身分の低い民。下賤の民。下民。
社会的に最下層に置かれて差別された人々。律令制では良民と区別して陵戸・官戸・家人・公奴婢(くぬひ)・私奴婢の5種があった。中世には非人・河原者などとよばれた被差別民が存在し、近世、封建的身分制が確立されると最下層身分として穢多(えた)・非人が置かれ、きびしい差別が行われた。

<例文>
「賤民ども」ー憲兵はそう呼んでいたがーの中には、アンドレ・ブルトンやヴィクトール・セルジュも含まれていた。・・・悲しき熱帯(レヴィ=ストロース著)

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