枷(かせ)

昔の刑具の一。鉄や木で作り、罪人の首・手・足などにはめて、からだを自由に動かせないようにするもの。桎梏 (しっこく) 。かし。

心理的、物理的に行動の妨げになるもの。「古いしきたりが枷になる」

他人の行動を制約するための言いがかり。口実。

「些 (ちっ) とばかりの貸しを―に」〈鏡花・歌行灯〉

三味線で上調子を弾くとき、音を高くするために用いる細い棒。木や象牙で作り、両端の穴に糸を通し、棹 (さお) に当てて縛りつける。

俳優が自分の演技を効果的にするために使う人や物。「懐より財布を引き出し、これを―に立ち回り」〈伎・小袖曽我〉

<例文>
ベゾスとアマゾンは、世界を回すルールを明確にしなければならない。値上げの必要性や、税率値上げの必要性や、税率の妥当性を。それがないまま、一株式会社として戦略を打ち続けるならば、国家が枷をかけるしか手はない。・・・日経ビジネス2018.3.12

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