一張羅

持っている衣服の中で、一着しかない上等なもの。一枚しか持っていない衣服。

いっちょうろうが訛った語。いっちょう蝋とは、予備のない一本だけのロウソクをいった言葉で、ロウソクが高価なものであったことから生まれた言葉である。現代でも「一張羅」を「一丁蝋燭」という地方がある。江戸末期には「たった一枚の羅(うすぎぬ)」という意味で用いられるようになった。

<例文>
昨日の午後、喫茶店で本を読んでいたとき、通りかかったウェイタ―がわたしの上着にコーヒーをこぼしてしまいました。買ったばかりの一張羅です。・・・嫌われる勇気(岸見一郎、古賀史健著)

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