粒子法流体解析

差分法、有限要素法に代表される格子法は、メッシュと呼ばれる計算格子を用いる。メッシュの配置は基本的に変わらず、流体は隣接するメッシュへの流動として計算される。メッシュは流体が通過する可能性のある領域にもあらかじめ設定する必要があり、流動を予想した上でメッシュを作成しなければならない。そのため、激しい水面の変化や飛沫の発生など、流体の表面形状が時間変化する現象を精度よく解くためには、メッシュを非常に細かく作成する必要があり、一般的に膨大なメッシュ数・計算コストが要求される。粒子法は、格子を用いずに流体を粒子に分割してモデル化する。粒子は分子や液滴そのものではなく、流動とともに移動する計算点として扱われる。そのため、流体の飛沫など、自由表面を伴う現象を容易に取り扱うことが可能である。

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