登山でこれまで危険を感じることは無きにしも非ずだが、最近の山登りで痛烈に感じた反省を書き記す。
自身が事故やケガに見舞われたわけではないが、ヒヤリとした事は事実である。
2019年のGW中、ある山へ男7名で登ったのだが、この山、山道なるものが明確にない。しかも急斜面。
ビニルテープで赤く印がつけてあるのは登山口から300mくらいまでだったろうか。その後はまばら。三角点はあるのだが、とにかく明確な山道がない。繰り替えずが急斜面。
頂上を目指して登るときは山の稜線が見えるので基本、それに沿う形で登れば三角点がたまにあったりするのでほっとして登っている道が正しいことがわかる。
春なのでまだ生い茂っているわけではなかったが木の枝が生い茂っていてそもそも道もないし道を作っていきながら登るという感じだ。
そしてなんとか登頂。ここまではよかった。
そして下山。元々道がなかったのだから記憶を頼りに下山するが上りと下りでは風景が違う。尾根に沿って降りていたつもりだがある地点で異変に気付いた。
明らかに山道からそれている。もともと急斜面な山だったがこの角度ははんぱじゃない。
皆でゆっくり木の枝や岩をつかみながら下山するが、枝が根元から外れていたり、実は岩も地面から浮いていたりで危険だらけ。
これだけでも失敗は多いのだが、ここから。
パーティーで一緒に下山していたのだが、このまま降りたら崖にたどり着く危険性があると予想されたため、自ら尾根と思われる方角へ単独で進んでいった。
そもそも山道からそれているので斜面は登山用に整備されているわけではないので足をかけるところもなく、なおかつ滑りやすい状況だった。
また滑ってしまったら斜面を転げ落ちる危険性もあった。
他のメンバーが見える位置でカニ歩きのように斜面を進んでいたが、ある場所まで来るとありえない程、急な斜面に出くわす。
その瞬間、ぞっとした。ここを無理して下ろうとすると落ちる可能性がある。そう思えるような場所であった。
そもそも山道をそれてしまったことが大きな反省なのだが、パーティーから離れて行動しようとしたこと自体、危険な行動ではなかったのか。
パーティーもろとも道なき道をさまよう危険性がある中どうすればよかったのか。
結果としてはパーティーのうちの1人が谷沿いに先に降りて行き、無事に降りれることを確認の上、また登ってきてくれたのでよかったのだが。
ここでの反省は単独行動をしようとして危険な行動をとろうとした心境にある。
こうした現実は災害など危機的な状況に陥った時にでも起こり得るであろう。
こうした危機に備えたとるべき行動の方針や判断基準を予めよく考え、周囲と共有しておく重要性を身に染みて感じた。
もっと熟慮が必要だ。