燃料電池をネットから学ぼうとして、経済産業省の水素・燃料電池戦略ロードマップに遭遇した。
国として向かおうとしている方向性を理解する上でも頭に入れておきたいので内容を記載しておく。
水素社会実現は10年以上(あるいはもっとかも)も前から進めてきた夢の社会であるが、その一端を担う燃料電池については実現に向け様々な課題があるのだと考える。
まず水素・燃料電池戦略ロードマップの位置づけを以下に示し、キーワードを頭にいれておきたい。
2014 年 4 月に策定された第 4 次エネルギー基本計画では、「水素社会の実現に向けたロードマ ップを策定し、その実行を担う産学官からなる協議会により、進捗状況を確認しながら、着実に進 める」等の記載が盛り込まれた。
これを受け、同年 6 月には産学官の有識者検討会議である水素・燃料電池戦略協議会において、水素社会実現に向けた官民の関係者の取組を示した「水素・ 燃料電池戦略ロードマップ(以下、ロードマップという)」がとりまとめられた。
その後、ロードマップについては、取組の進展等を踏まえて 2016 年 3 月に改訂され、家庭用燃料電池(エネファーム)や燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)、水素ステーションに係る自立化に向けた道筋や定量目標等が盛り込まれた。 2017 年 4 月、第 1 回「再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議」が開催され、世界に先駆けて水素社会を実現するため、政府一体となって取組を進めるための基本戦略を年内に策定することとされた。
これを受け同年 12 月、第 2 回「再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議」が開催さ れ、「水素基本戦略」が策定された。同戦略は、政府全体として施策を展開していくための方針と位置づけられており、水素をカーボンフリーなエネルギーの新たな選択肢として提示した。
2030年前後の目標を踏まえつつ、2050 年を視野に入れ、官民が共有すべき大きな方向性・ビジョンを示すものとなっている。さらに、2018 年 7 月には第 5 次エネルギー基本計画が策定され、水素を再生可能エネルギーと並ぶ新たなエネルギーの選択肢とするため、環境価値を含めた水素の調達・供給コストを従来エ ネルギーと遜色のない水準まで低減させていくことなど、エネルギー政策における水素エネルギ ーの目指すべき方向性が盛り込まれた。
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