投資会社化する日本企業について

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日本の投資会社化が止まらないという。

昨年、日本企業のM&Aは過去最多の件数を記録したとのこと。

シナジーが大きくなることを期待し、日本で競争力向上に向けた手段としてM&Aは広がっているようであるが、企業が保有している資産のうち、株式などの有価証券に絡む資産がこの10年で大きく積みあがっているそうだ。

財務省の法人企業統計によれば、2016年度末の全産業の「投資その他の試算」は439兆円で2007年度末から1.8倍に膨らんだとのこと。

この規模は、2007年度末からほとんど増えていない設備や土地などの有形固定資産とほぼ同じで、資本金が10億以上の大企業に限れば、投資関連の資産は2016年度末に320兆円あり、199兆円の有形固定資産を大きく上回るまでになった。

こうした動きは設備投資負担の重い通信会社から、10兆円規模の投資ファンドを作って投資会社へと変身を遂げるソフトバンクグループを彷彿させる。

M&Aを含む投資で膨らませた資産が自社の売上や利益にどれだけ貢献しているかが重要であるが、そこが貢献しているようでもないようだ。M&Aの本来の目的は自社にない技術やスキルを持つ人材、ブランドを手に入れ、自らの競争力を高めることにあるが、今の財務諸表では技術力や人材能力は資産として表しにくい。

しかし無形資産をきっちりと評価できれば新たに取り込んだ人材や技術を生かす道も見えてくるはずだ。

企業経営という側面ではこうした尺度が重要だと思うが、厳しい事業ではM&Aする余力がない。こうした中では企業内で働く人材を現場でいかに力を発揮してもらえるようにするか、実際に会社で働くメンバー同士が多様性を認め合い、お互いに組織の中で貢献できるよう配慮していく末端での活動が重要だと思う。

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