天に唾する

《上を向いてつばを吐くと、それがそのまま自分の顔に落ちてくるところから》人に害を与えようとして、かえって自分に災いを招くことのたとえ。天を仰いでつばきする。天につばする。
[補説]文化庁が発表した平成26年度「国語に関する世論調査」では、「天に唾(つば)する」を、本来の意味とされる「人に害を与えようとして、結局自分に返ってくるような行為をすること」で使う人が63.5パーセント、本来の意味ではない「自分より上位に立つような存在を、冒し汚すような行為をすること」で使う人が22.0パーセントという結果が出ている。

<例文>
私自身あと十七年もすれば立派な高齢者ですから、これまで述べたことは天に唾する行為に他なりませんが、義務教育期間のすべての子供に対する健康保険への援助や母子家庭への生活保護加算は、なによりも優先されるべき大切な制度です。・・・それでも、日本人は「戦争」を選んだ(加藤陽子著)

 

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