斎藤孝さんの読書の技術が書かれている本。
読むと読書するモチベーションがかなり高まる。多読なり精読なり、どんどんやって思考力を高めていきたいという気持ちでみなぎる。
斎藤さんは、現代は「意識的に自分自身をデザインし、ブランド化していく時代だ」と考えている。社会的に成功を収めている人々は、意識的に自分をデザインしていると。
まずその上で自分はどんな人間になりたいのか、どんな人生を送りたいのか。明確に目標を定め、それに向かって努力することによって、自分をデザインすることが可能になる、という。
確かにそのとおりだと思う。そして自分の人生や生活スタイルをデザインし、ブランド化していくためには以下の2つ絶対に必要なことがあるという。
①自分をデザインするやり方を先人に学ぶこと
②強烈なモチベーションを持つこと。
この2つをどこに求めればよいのか、それは本の世界であるという。
そして読書によって私淑する、すなわち直接に教えは受けないが、ひそかにその人を師と考えて尊敬し、模範として素直に学ぶ。
古今東西の偉人たちが残した本には、人生をデザインしていくためのヒントが詰まっている。
そして天才とか偉人と呼ばれている人は学ぶことがうまい。あるいは学ぶ情熱に溢れているので、実に多くのヒントをもらうことができる。
それに加えて、自分も頑張ろうというモチベーションまでも与えてくれる。
そして読書は思考力が鍛えられる。文字を追い、頭の中でその意味を咀嚼し、さらに自分の中へ変換していくプロセスが求められる。
人が持っている活字量は、基本的にその人の思考速度に比例する。という。
つまり思考速度が速いからこそ活字量が多くなる。そのため一定時間に発せられる言葉に込める「意味の含有率」が高くなる。
会話における言葉の意味の含有率を高めるには、読書が最適だと。
読書術が必要な理由は上述以外にもたくさん解説されている。そして読書のライフスタイルを確立するコツ、速読法、精読法、読書を武器にする方法など、わかりやすい言葉で解説されている。
読書を人生の糧とする上で必読の本である。