けだし

物事を確信をもって推定する意を表す。まさしく。たしかに。思うに。「蓋しその通りであろう」
(あとに推量の意味を表す語を伴って)もしかすると。あるいは。
「百(もも)足らず八十隅坂(やそくまさか)に手向けせば過ぎにし人に―逢はむかも」〈・四二七〉
(あとに仮定の意味を表す語を伴って)万が一。もしも。ひょっとして。
「わが背子し―まからば白妙の袖を振らさね見つつしのはむ」〈・三七二五〉
おおよそ。大略。多く、漢文訓読文や和漢混淆文などに用いる。

<例文>
フランスの作家、ロマン・ロランは「ミケランジェロの生涯」という本の中で、次のように語っています。
「世界の真の勇気はただ一つしかない。世界をあるがままにみることである。そうしてそれを愛することである」けだし名言だと思います。・・・本物の思考力(出口治明 著)

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